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久々の首都圏への台風直撃。 ウキウキして外へ出てみると、唸るようなものすごい風。雨はそんなに強くはないみたい。 小さい頃、実家の田舎では、台風がくるとすぐ停電してた。それがまた子どもにとったら楽しいエンターテイメントでさ。 ゆらゆらとしたろうそくの炎と、稲妻が走ると一瞬だけ夜空が明るく夕方みたいな妖しい色に変わる、あの光景をまだ憶えてるわ。。。 そんなわけで外へ出れないこんな日は、ゆったりおうちで絵本でも読んでみませんか。 ということで雨にまつわる絵本を集めてみました。 まずは、雨といってもそれは一粒ひとつぶのしずくの集合体。 ★『しずくのぼうけん』(福音館書店)マリア・テルリコフスカ/さく ボフダン・ブデンコ/え うちだりさこ/やく ちいさなひとしずくが、それはそれは壮大な旅を果たします。 今、テーブルに置かれたコップの水。この子も、どこからかやってきて、流れ流れて今こうしてここにあるんだわ…。 なんてロマンチック! なんてファンタステック! と思いながらも一気にゴクっといっちゃいますが。 そしてナンダの体内を通ることになった哀れなしずくは、そこからさらに…。 果てしない旅は続く。 本文全てが手書き文字でめずらしいです。レタリングは堀内誠一さん。 ざーざーと雨降る音を聞きながら、今何が起こっているかを想像しながら読みたい本。 ★『あめのひ きのこは…』(偕成社)ステーエフ/再話 ミラ・ギンズバーグ/原作 ホセ・アルエゴとエーリアン・デューイ/絵 くりやがわけいこ/訳 いつもながらアルエゴ&デューイの大胆なタッチ、色使いが抜群に冴えてます。 キノコ嫌いの人には拷問のような本です。 で、雨の日きのこは本当に…なるのか!?(←ネタばれになっちゃうので内緒) 調べてみたけど判らなかった。。どなたかご存知でしたら教えてください。 ★『あめあめふれふれ もっとふれ』(のら書店)シャーリー・モーガン/文 エドワード・アーディゾーニ/絵 なかがわちひろ/訳 そうそう。子どもってどしゃ降りでも遊んでいられますよね。雨飲んでたし。 天然シャワーとか言って。水たまりなんかもう大好き。 しかし母親としては、雨だあああーー。また洗濯物が増える〜〜〜(しかも干せない!ダブルパンチ!)と憂鬱になるんだろうな、と思います。そういうときは、一緒に遊んじゃえばいいんです。ぺえ〜いっ!って。 雨の日の子どものイキイキとした様子を描いた素晴らしい本でもう一冊。 ★『雨、あめ』(評論社)ピーター・スピアー 細かい描写が際立っているのはもちろんですが、雨の日の情景ひとつひとつをここまで観察し、丁寧に描いた視点に驚かされます。 「そうそう、こうなのよ!」というカットが散りばめられていて、誰もが幼いころ目に焼き付けた記憶が蘇るでしょう。きっと。 これを読めば雨の日が楽しみになります! 読む、というか「眺める」絵本ですが、眺めながらも「感じる」絵本です。 ★『コブタと大こうずい』(クマのプーさんえほん・岩波書店)A.A.ミルン/ぶん E.H.シェパード/え 石井桃子/やく 大こうずいの中、ひとりぽっちおうちに取り残されたコブタ。 雨の日、って一人だと妙に心細くなるよね。うん。 雨の日こそ、”大切な誰か”を想う心が強くなるものだ、と思います。 ★『かえでがおか農場のいちねん』(ほるぷ出版)アリス&マーティン・プロベンセン/さく きしだえりこ/やく かえでがおか農場の、ゆったりと流れる1年間のこの日常は、ほんとうに宝物のよう。 雨が出てくるのは、やっぱり9月のところです。 ー”それから、あるとき ふいに さわやかなかぜが ふいて、なつが おわります。 ひは みじかくなり、もう 9がつです。 あついなつが おわると、みんな めがさめたような きがします。 9がつの ゆうがたは ほんとに きもちよく、ウマは げんきいっぱい。 (中略) さて、まいにち すずしく、きせつが かわったことは くうきで わかります。 9がつは あきの はじめのつきです。 心地よい文章ですよね。ほんとに。 初めてこの本を読んだとき、何とも言えない幸福な気分になりました。よこしまな心はもう捨てよう、と思いました。 秋の夜長にゆったりとページをめくりたい絵本です。 もう9月なんですね。夏は終わって秋が来たのです。農場じゃなくたって、確かにこの時期の夕刻はすばらしい。 たっぷり味わい尽くしておこう。 ★『センス・オブ・ワンダー』(佑学社)レイチェル・カーソン 上遠恵子/訳 絵本ではないのですが、、。 子どもたちに”センス・オブ・ワンダー(=神秘さや不思議さに目を見はる感性)”を持ち続けてほしい、と願う著者の思い、強い祈りが全ページに描き綴られています。 甥っ子ロジャーとの森歩きから導き出される、雨の日の森のたくましさ、鮮やかさ、美しさ、壮大さ。 一期一会ともいえるその瞬間の自然の大きな力を、その力を感じとれる感性をもっともっと大切にしてほしい、と。 森にとったら雨はまさに恵みの雨。いえ、命の雨。 そう思うと雨へのありがたみが増すのではないでしょうか。 初めてこれを読んだのは、まだ田舎から上京したての頃。 今読んでみたらまた違う感じ方ができそうな気がしてきました。 でもここ阿佐ケ谷では、あ!雨だ!と気付いてから家を飛び出しても、電車に乗って森に着くころには雨はすっかり上がっているんだろうなあ。まあそれもそれ。うい坊とは雨の日のスターロード歩きを楽しもうと思います。 「わあ〜、母ちゃん生ゴミが散乱しているね!」「あ、この匂い!猫のおしっこだね!」 涙。 まあそれもそれ。 植物を育てるのは自然の力、なんです。 ★『あっ おちてくる ふってくる』(あすなろ書房)ジーン・ジオン/ぶん マーガレット・ブロイ・グレアム/え まさきるりこ/やく しずくとは対照的な、さーーーーっという流れるような雨の様子がとてもきれいに描かれたページです。 淡い色づかいがまるで夢のように、優しくあたたかい雰囲気の一冊。 やまない雨はない。降り続く雨を眺めながら思うのは誰だって「雨、やまないかなあ。」 『ロバのシルベスターとまほうの小石』(評論社)ウイリアム・スタイグ/さく せたていじ/やく 思わず「雨がやんでくれたら、なあ」とつぶやいてしまったシルベスター。 そこから彼の運命は大きく狂い始めるのでした…! まほうの力なんて借りなくても雨はやむのに。もう、シルベスターったら。今度雨が降ったら、おうちでロバダンスでもしていようね。 ★『くんちゃんとにじ』(ペンギン社)ドロシー・マリノ/さく まさきるりこ/やく 雨があがり、運良く虹が出たときの感動といったら! くんちゃんだろうが人間の大人だろうが、それは同じです。 違うのは、きんのつまったつぼがある!絶対ある!と信じて走り切れるかどうかってところ。 純粋に真っ直ぐに求めれば、何かは必ず手に入れることができる。そんなことを教えてくれる気がします。 大事なことに気付かせてくれるのに、ちっとも教訓的じゃない。それがくんちゃんシリーズの一番の魅力。 くんちゃんの、走り出すときの動きがなんか面白いよ、お笑い芸人みたいだよ、ということではありません。 ★『やあ!出会えたね クモ』(アリス館)今森光彦/文・写真 今森さんの写真は、虫嫌いの人にもぜひ見ていただきたいです。もちろん昆虫大好きな男の子も。 昆虫って、こんなに愛嬌と神秘を持ち合わせた生き物なんだなあときっと思うはず。 このシリーズはどれも面白いのですが(他に『ダンゴムシ』『カマキリ』『テントウムシ』『フン虫』もあります!)、 クモは特に美しさが漂っています。 それはクモの巣という小道具のせいかもしれません。 雨のしずくがクモの巣にちりばめられた光景、一度は誰もが見たことありますよね。 ダイヤモンドのようでたいそう美しいものです。 そして紅白歌合戦の小林幸子みたいです。このまま飛べればいいのに…クモ。 飛べ!飛べー! 息子さんと、クモだのダンゴムシだのを毎日毎日じいーっと観察しているであろう今森さん、の図はなんか可愛い。。 さて。そろそろ雨の行く末を。 ★『海』(福音館書店)加古里子/ぶん・え どれだけ時代が変わっても、決して古めかしくならない絵本です。 一流の科学者でありながら、少年の心を持ち続けるエンターテイナー加古里子さん。 こういうおじさんが近所に住んでいたら、子どもたちは毎日話を聞きに通うだろうなあ、わたしだったらそうする。絶対。 そんなわけで雨のひとしずくはやがていつか海に還るでしょう。 って強引に終わろうとしていたら、すっかり雨もあがってました。 そろそろうい坊も起きそうです。 起きたらセンス・オブ・ワンダーごっこという名のスターロード闊歩に行かなくちゃ。帰りにビールを買うんだ。あ、よこしまな心がまだあったわ。 # ナンダ 何はともあれ、雨の日は好きな本でも読みながらうたた寝、がいいですね。 |
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